11名参加。東京、茨城、京都、大阪より参加。ルルベ、ドゥミプリエ、壁の股割り、腰割りから開始。腰割りは、JACSHA野村が読む相撲聞芸術フォーラム「相撲道と作曲道1」より、一ノ矢さんの教えを聞きながら丁寧に実施。本日のカウントは、「虚像のアラベスク」(深水黎一郎著)、松井茂短歌作品集(ひー、ふー、みー)、元素(軽い方から)、さいたまトリエンナーレ2016千秋楽での一ノ矢さんとJACSHAの相撲聞芸術フォーラム「相撲道と作曲道1」より、腰割りと四股、「中動態の世界」(國分功一郎著)、琉球舞踊曲(揚口説、かぎやで風節、唐船どーい)、全員のカウントで1000回。
昨日に引き続き、テンポチェンジ四股稽古を試みる。裏拍の取り方(足を上げるタイミング)はたびたび議論になるが、速踏みになると一層意識される。オーケストラの指揮者によって裏拍の振り方が違うように、四股でもさまざまだ。打楽器奏者の神田さんは速踏みをうまく踏むコツとして「ニヨォッ」と表現した。ニで装飾音が爪先でオンビート、ヨォッで踏み込むイメージ。JACSHA鶴見は、テンポチェンジ四股は催眠術にかかるようだという。確かに石神さんの元素カウントで、軽い方から重い方にかけてのジワジワとしたリタルダンド、神田さんの重い口調による遅いテンポ、四戸さんの高い口調による速い四股からのモデラートなど、イメージや声からの影響でも自ずと四股のスタイルが変化する。鶴見は、三線を演奏しながらのテンポチェンジカウントに挑戦したが、「唐船どーい」などの早弾き曲を立奏するのは苦手なので、ほとんど座った時の姿勢に近くなるまで深く腰を降ろし、足をほとんどあげない四股ならば出来るという。速踏みは腰高になりがちだが、やってみると大変キツいけれど、これも体を整える四股として有意義であろう。
ゆる体操をした後に今日の四股1000に臨んだダンサーの砂連尾さんは、臼の中に入っている餅の気持ちになったという。自分で餅をついて、さらにつかれて、グニッグニッと一人何役もこなしていると、いい腰や体が出来てくる。新しい情報が入りやすくするため、餅をつきなおし、孵化する体を作らなければいけない。いい餅をつくための四股なのだと言う。自分自身がついてつかれる餅であることをイメージしてみると、JACSHA里村が読んだ本の中動態(受動態でも能動態でもない状態)とリンクする。また、餅つきといえば、お相撲さんを想起する。明後日に計画している、新月で夏至の日の夕暮れ〜夜の四股会から半年後の冬至の日には、餅つき四股大会が提案される。相撲部屋での餅つき大会もちょうどこの時期だ。お相撲さんも餅の気持ちになるのだろうか?そうして餅に憑かれた稽古後には、参加者から餅を食べたという報告が続出した。