6/3 四股トレ1000 三十七日目 四股の股

9名参加。三味線練習曲、四股についての朗読、沖縄民謡、キノコの種類、呼出しの呼出し、八百屋場所キノコ力士の取組実況、川の流れのように(四股トレ1000バージョン)のカウントで1000回。四股についての朗読では、呼吸について、四股は吸いながら足を上げ、吐きながら降ろすが、お能では逆に、吸いながら降ろし吐きながら上げる、ということを知る。それを聞きながらどちらの呼吸スタイルでも踏んでみたJACSHA樅山は、足を降ろすときに息を吸うと背筋が伸びてとても気持ち良かったと言う。四股の「股」はどの辺をイメージするか、という問いに、箏奏者の竹澤さんは足の付け根を感じる方法を共有して下さり、皆で足をブラブラして実践した。足の付け根は腰の奥の方にあるらしい。また、腕の付け根は鎖骨の始まりのグリグリ部分(首の付け根の下)にあり、竹澤さんはそこから腕や手を意識して箏を演奏しているらしい。今日初参加の音楽学者の小川さんは、四股1000回後、うまく話せないほどボーっと放心していた。四股トレ1000を始めた当初、多くの人がボーっとする感じを持ったため、これを四股メディテーションと呼んでいる。なので、初めの頃は、とにかく1000回踏んで、ボーっとなるの日々で、最近のように感想戦(アフタートーク)にてあれこれと多義にディスカッションすることはあまりなかった。そんな小川さんは、四股をしながら踊りのことを考えたという。

 今の1000回の数え方は、1人100歩分数えて10人回していく。数字を数える(いろんな言語で)、相撲甚句、歴代横綱、四股名、決まり手、朗読、歌、念仏、駅名など、カウントの仕方は人それぞれでバラエティに富む。平安時代の相撲節会(すまいのせちえ)の踏歌、相撲甚句は相撲の型をしながら歌うものだったこと、沖縄のゆんた(八重山地方の作業歌)、歌と舞の一体感、または歌舞の発生を想起するような1000回でもある。

 複数人の人が集まって同じ作業をしたとき、どんな文化が生まれるんだろうという興味がある。四股トレならではのものが生まれたり発見したりするのも楽しみの一つだ。今の四股トレ1000文化の流行りは、四股についての朗読を聞いて、頭からも体からもフィードバックに夢中な感じだろうか。1ヶ月以上ほぼ毎日聞いているポーランド語のカウントはもはや四股の身体に馴染んでいるし、しつこく繰り返すうちに徐々に当たり前になっていく。

四股ノオト
6/3 四股ノオト