6名参加。東京、茨城、京都、大阪、沖縄より参加。PCR検査キットの説明、PCR検査の予約の説明、オランダ語の詩、石川県出身の引退力士、数字カウント、ポーランド語のテキスト、作曲の立合いについて、譜読みの立合いについて、全員でのインプロヴィゼーションで1000回。
大相撲9月場所(秋場所)11日目、abema TVで相撲を観戦しながらの四股。JACSHA鶴見は本日、空港の待合室からの参加。四股を踏んでいるうちに、待合室に誰もいなくなったそうだ。不審がられて離れていったのか、それとも偶然かは不明。JACSHAの城崎でのレジデンスが来週より始まるため、PCR検査をして陰性の照明が必要のため、鶴見はPCR検査キットを取り寄せ、本日、唾液で検査の後、発送。数日後に結果が出ると言う。一方、JACSHA野村とJACSHA里村は、既に京都の病院に検査予約済み。対面を避けて検査ができる仕組みは、日本独自のラブホテルの方式に通じる。
ピアニストの平良さんは、オランダ語の詩「沈黙」を再び読んだ。神という言葉がなんども出るが、娘さんへの詩であるらしい。七尾市出身の地歌箏曲家の竹澤さんが石川県引退力士で、七尾市出身の栃乃洋が最高位関脇であることを惜しがる。関脇から大関への壁は高い。
里村のポーランド語テキスト音読の背後で、野村がポーランド語でカウントをし、相撲の音とポーランド語2声のポリフォニーを生み出そうとしたが、弱い声で発したつもりの野村の声量が聞こえすぎたようだ。声量のバランスは難しい。しかし、里村はポーランド語の音読に熱中していたので、野村がポーランド語でカウントしていることに気づかず、野村がジェベンジェショントピエンチ(95)とカウントした時に、「そろそろ100かな」と言った。日々続けていると、数えなくても100が体感できるようになっている。
1勝3敗同士の取組が多く、負けると負け越しで来場所の番付が降格することが確定するため、大事をとっていつもより長い相撲が多い。思いっきりの良い立合いの話から、作曲における立合いの話になる。作曲に着手する時に、なかなか作曲に取り組めないで〆切が近づいてくることもあるが、野村は、作曲を始める(=作曲の立合い)を迷いなく、すぐに立てるように心がけている。立ち遅れると、すぐに土俵際に持っていかれるので、〆切よりも遥かに前に、立合い前に出ることを心がけている。
すると、演奏家にとっては、譜読みの立合いの話になった。コントラバス奏者の四戸さんは、ギリギリまでやらないで、だいたい次の日の曲を前日に譜読みすることが多いとのこと。もちろん、かなり前から見ないと難しい新曲では、そうではない。大相撲の力士たちも、翌日の対戦相手について、前日になって対策を立て始めるギリギリ派もいるかもしれないし、遥か前から入念に対策を練っていくタイプもいるだろう。
音楽家でない里村から、「譜読みとは?」という質問があり、平良さんが「楽譜を読んで曲を理解すること、伴奏の時は歌詞の意味も調べて言葉と音の関係なども読み解く。テクニカルなことよりも音楽的な内容を譜面から読み解く作業」と説明。クレッシェンドと書いてあっても、その裏にある作曲家の意図は何か、譜面を立体的に読んでいくことが重要になる。平良さんはオランダ留学でタイプの違う二人の先生につくことで、譜面の読み方を体得したそうだ。一方、野村は作曲家なので、譜読みする時は、ついつい作曲家がどのように作曲したのだろうと、譜面から作曲中のプロセスを想起することが多い。作曲の立合い、譜読みの立合い、今までなかった視点が得られたのも、長い相撲が多かったからだ。全勝同士の獅司ー北青鵬も、力の拮抗した長い相撲になった。