大分滞在五日目 コンサート本番

大分滞在五日目の7月22日は、いよいよiichiko音の泉ホールにて「新・感・覚コンサート」コンサート本番🎶

鑑賞支援付きコンサートということで、手話通訳、字幕、要約筆記、展示プログラム、各大文字プログラム、イヤーマフ、Ontenaなどの、さまざまなサポートで音楽を楽しむことができました。

鑑賞支援のさまざまなサポート
オンテナ
イヤーマフ
舞台下手の手話通訳。打ち合わせの時から、大変勉強させていただきました。

1時間のコンサートのプログラムは、〈一番太鼓〉で始まり、〈はね太鼓〉で終わる、「相撲太鼓」「相撲甚句」「相撲神事」「むすび」のコンセプチュアルな四部構成。

プログラム:

第一部:相撲太鼓

1.《櫓太鼓〈一番太鼓〉》
演奏:日本相撲聞芸術作曲家協議会(打楽器)

🎶一番太鼓ワークショップ

2.《相撲聞序曲》
作曲:野村誠
演奏:野村誠(ピアノ)、鶴見幸代(ピアノ)、樅山智子(四股、譜めくり)

🎶腰割りと四股について

第二部:相撲甚句

3.《毛弓取り甚句》
作曲:鶴見幸代
演奏:筌口和実(ヴァイオリン)、鶴見幸代(ピアノ)、野村誠(譜めくり)

🎶3つの相撲甚句歌い比べ
〈竹野相撲甚句〉〈町区相撲甚句踊〉〈大相撲の相撲甚句〉

4.《三声の相撲甚句インヴェンション》
作曲:日本相撲聞芸術作曲家協議会
演奏:筌口和実(ヴァイオリン)、樅山智子(サクソフォーン)、野村誠(ピアノ、鍵盤ハーモニカ)、鶴見幸代(打楽器)

第三部:相撲神事
🎶日本各地に伝わる相撲神事の紹介

5.《真砂子ノ儀〜大分夏の段〜》
作曲:樅山智子
演奏:筌口和実(ヴァイオリン)、野村誠(ピアノ)、鶴見幸代(三線)、観客(声)

結び:いつまたどこで会えるやら

6.《はやし唄〈折角なじんだ〉》
演奏:日本相撲聞芸術作曲家協議会(声)

7.《櫓太鼓〈はね太鼓〉》
演奏:筌口和実(ヴァイオリン)、日本相撲聞芸術作曲家協議会(打楽器)

配布プログラム

どのような進行であったか、下記は写真付きレポです。

写真提供:©大分・iichiko総合文化センター

第一部:相撲太鼓
1.《櫓太鼓〈一番太鼓〉》では、相撲の太鼓そのものは用いずに、コンサートのセールスポイントである「相撲をテーマに作曲された音楽を西洋楽器で奏でます」ということから、大太鼓、シンバル、スネアドラム、トライアングルでの賑やかな〈一番太鼓〉で幕開け!

一番太鼓:スネアドラム(鶴見)
一番太鼓:大太鼓、シンバル(野村)
一番太鼓:トライアングル(樅山)

🎶一番太鼓ワークショップ
このあと、相撲太鼓ワークショップをしました。高砂部屋の呼出し邦夫さんから教わった、一番太鼓のリズムから、
トントンストン(右右左)
トントンストン(右右左)
トントンストン(右右左)
トントトン(右右左)
ストニコ(左)
までを字幕付きで、膝を叩いたり、声に出したりして観客の皆さんと演奏しました!

一番太鼓ワークショップ。字幕付き。ストニコも決まりました!

2.野村誠作曲《相撲聞序曲》では、野村&鶴見ではお馴染みのスタイル、椅子には座らずに、腰割りの姿勢での連弾演奏。一番太鼓のトントンストンのリズムが出てくる作品なので、譜めくりの樅山も、曲に合わせてトントンストンと体で演奏したり、四股を踏んだりして、曲の最後には3人同時に立ち合うという、JACSHA3名共演による《相撲聞序曲》が実現!

《相撲聞序曲》

第二部:相撲甚句
3.鶴見幸代作曲《毛弓取り甚句》では、地元大分で大人気の若手ヴァイオリニスト、筌口和実さんとの共演が実現!

《毛弓取り甚句》

🎶3つの相撲甚句歌い比べ
〈竹野相撲甚句〉〈町区相撲甚句踊〉〈大相撲の相撲甚句〉

《毛弓取り甚句》は、竹野相撲甚句を元に作られた曲です。そこで、3つの相撲甚句を歌い比べコーナーをしました。鶴見が兵庫県豊岡市竹野町に伝わる〈竹野相撲甚句〉を、野村が宮崎県都城市庄内町に伝わる〈町区相撲甚句踊〉を、最後に全国で歌われる〈大相撲の相撲甚句〉を樅山が披露致しました。また、相撲甚句にはなくてはならない、「ハードスコイドスコイ」「トコドスコイドスコイ」「ホイ!」の合いの手を、観客の皆さんと一緒に演奏しました。

まずは合いの手を元気に練習!
〈竹野相撲甚句〉を鶴見が披露
〈町区相撲甚句踊〉を野村が披露
〈大相撲の相撲甚句〉を樅山が披露

4.JACSHA作曲《三声の相撲甚句インヴェンション》は、歌い比べた3つの相撲甚句〈竹野相撲甚句〉〈町区相撲甚句踊〉〈大相撲の相撲甚句〉を同時に演奏する楽曲です。それぞれは違う旋律で、合いの手「ホイ」のタイミングもずれていくのですが、伝統的には重なることのない、3つの相撲甚句を重ねて聞いてみると、ルーツは同じ相撲甚句なのだろうなと感じます。全国には、他にまだまだいくつもの相撲甚句があるので、これからどんどん重ねていきたいと思います。

《三声の相撲甚句インヴェンション》ステージを全面使って、それぞれの相撲甚句のメロディがよく聞こえるように工夫した。上手にあるスクリーンに要約筆記が映し出される。
筌口さんのヴァイオリンで〈竹野相撲甚句〉
野村の鍵盤ハーモニカで〈町区相撲甚句踊〉
樅山のアルトサクソフォーンで〈大相撲の相撲甚句〉
鶴見の大太鼓とシンバルで、3つの相撲甚句の合いの手「ドスコイドスコイ」と「ホイ」

第三部:相撲神事
これまでJACSHAが訪れたりリサーチをしたことのある、日本各地の相撲にまつわる神事の紹介をしました。兵庫県養父市の「ネッテイ相撲」、西脇市の「なまずおさえ神事」、愛媛県今治市の「ひとり相撲」、鹿児島県南さつま市の「ガラッパ相撲」、大分県中津市の古要神社に伝わる「傀儡子の舞と相撲」、埼玉県さいたま市岩槻区に伝わる「古式土俵入り」など。それぞれの神事に見られる、特有の所作を簡易に披露しました。

樅山の相撲神事のお話と同時進行で、野村と鶴見が所作のパフォーマンス。これは「ネッテイ相撲」

5.樅山智子作曲《真砂子ノ儀〜大分夏の段〜》では、埼玉県さいたま市の岩槻区に伝わる「古式土俵入り」の体験からインスピレーションを受けて作られた、観客参加型の作品です。「行列」「夏」「鈴」の3つのシーンの音を、観客の皆さんの声で練習し、最後に楽器の演奏も加わった本番では、壮大でスペシャルな音楽となりました!

《真砂子ノ儀〜大分夏の段〜》「行列」の練習
《真砂子ノ儀〜大分夏の段〜》「大分の夏」をイメージした観客の声の演奏に耳を澄ます。

結び:いつまたどこで会えるやら
今日出会った皆さま、この五日間に出会った皆さまに感謝し、将来は《オペラ双葉山》を大分で実現したいことをお約束して、グランドフィナーレです。

6.《はやし唄〈折角なじんだ〉》
7.《櫓太鼓〈はね太鼓〉》

相撲甚句〈当地興行〉のはやし唄ではお馴染みの〈折角なじんだ〉、そして、西洋音楽打楽器に筌口さんのヴァイオリン演奏も加わっていただいての〈はね太鼓〉で千穐万歳。最後の最後は柝(拍子木)で締めて、「新・感・覚コンサート」は滞りなく終演いたしました🎶

〈はね太鼓〉
終演後に、JACSHAと筌口さんと、ステージで記念撮影

写真提供:©大分・iichiko総合文化センター

詳しくは、野村誠作曲日記でお読みください!
https://makotonomura.hatenablog.com/entry/2025/07/22/000000

コンサートの模様は、OBS大分放送のニュースで放送されました。こちらもご覧ください!
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/obs/2061273