6名参加。東京、茨城、京都、大阪より参加。セカンドポジションでドゥミプリエ(腰割り)、ファーストポジションでドゥミプリエ2回、グランプリエ1回(蹲踞)、ルルベ、壁の腰割りから開始。本日のカウントは、渡りぞう・瀧落菅攪、相撲甚句(カエル)、元素(軽い方から)、カエル語、宮城道雄三味線練習曲「笛の音」(二上り)、「説経節」(伊藤比呂美現代語訳)、さいたまトリエンナーレ2016千秋楽での一ノ矢さんと呼出し邦夫さんとJACSHAの相撲聞芸術フォーラム「相撲道と作曲道2」より、相撲甚句の説明と相撲甚句「JACSHA土俵祭りin岩槻」(一ノ矢作)のカウントで1000回。
四股1000のカウントでは、本の朗読も多い。四股を踏みながら朗読を聞いていると、一人での読書に比べると、内容の入り方や感じ方が違う。石神さんは大澤さんが読む「アリになった数学者」(森田真生著)、を、JACSHA野村は松平あかねさんが読む「虚像のアラベスク」(深水黎一郎著)を購入した。気になってしょうがなくなる。他にも気になる本が結構ある。石神さんがよくカウントする元素記号は、「タングステンおじさん」(オリバー・サックス著)の本から読んでいることが分かった。また気になる本が一つ増えた。新しい読書の形態で、四股ンサートでも朗読タイムは必須だろう。
JACSHA野村は、相撲聞芸術フォーラム「相撲道と作曲道」の書き起こしを読み終えた。『日本の芸能は進歩するのでなく、混合して大きくなっていくものだ』と、折口信夫の言葉(「日本芸能史ノート」より)を教えてくれた一ノ矢さんが、大きくなるようにと願いを込めて作ってくださった相撲甚句「JACSHA土俵祭りin岩槻」を歌って終わったのは感激だ。四股1000もいろんなものがくっついて大きくなりたい。
ダンサーの佐久間さんは、カエル語でカウント。体を傾けた時、踏み込んだ時に、体の重みでカエルのような「グワッ」という声を自然に出すことができる。自分の体が楽器になったような不思議な感覚になる。名付けるならば、四股楽器、四股インストゥルメントだろうか。夜にカエルの合唱を聞いていると、鳴いているときと鳴きやんでいるときとムラがあることに気づく。ずっと鳴き続けているのではない。静けさがしばしあり、鳴き始めをリードする1番バッタータイプのカエルがいるという。それに続いて、2番、3番、4番バッターのカエルが続いていく。カエルの合唱にも立ち合いのような駆け引きがあるのだ。四股1000でも、カエルの合唱や、息を合わせた相撲の立ち合いのように始まる、立ち合い四股もやってみたい。これは、ねってい相撲とも似ている。カエル達はどのようなことをきっかけに鳴きやむのだろうか。
数日前に箏曲「六段」でのアンサンブル案が出たが、(6/25四股1000五十九日目隠れ四股たん参照)、「六段」を元にして作られた、沖縄版の六段と言われる「菅攪」(すががち)シリーズがある。感想戦で、竹澤さんの箏演奏と、JACSHA鶴見の三線で、両者の「一段」を同時演奏してみたが、拍数もほぼ一緒で、思ったより似ていて、ベースは同曲なんだと感じる。竹澤さんによると、三線は細かく8分音符で刻むような、替え手式になっているのではないかとのこと。これに、グレゴリオ聖歌のクレドの歌唱と、鳴り物を入れた四股1000メンバーでの合奏と四股をオフラインで実現したい。
四股1000日記を付け始めて丸1ヶ月が経った。新しいメンバーも増え、さまざまなカウントが実践され、四股の探究が深まっていった。毎日同じ行いを繰り返しているのに、四股のシンプルさゆえか、日々新しい発見がある。七月がどのような四股1000になるのか本当に楽しみだ。