JACSHAフォーラム2020  オペラ双葉山とは何か

JACSHAフォーラム表紙

JACSHAフォーラム2020  オペラ双葉山とは何か」という冊子を作成しました。多彩なJACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)の活動の背景になる考え方や、今後数十年かけて展開される「オペラ双葉山」について豪華ゲスト陣との対談など話題が満載の冊子です。限定500部で非売品。数に限りがあるのでPDF公開しますが、冊子を手にとって読みたいという方は、送料をご負担いただければ、無料でお送りすることができます。ご連絡ください。

発行:20201031

執筆:鶴見幸代、野村誠、樅山智子

編集・デザイン:里村真理

フォーラムゲスト:松田哲博(元大相撲力士・一ノ矢/相撲探求家)、吉田雄一郎(城崎国際アートセンター・プログラムディレクター)、橋本麻希(城崎国際アートセンター・アートコーディネーター)、四戸香那(コントラバス奏者)

協力:城崎国際アートセンター

A4  26

お問合せ・お申込み:

email : sumohearingart@gmail.com

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JACSHAフォーラム表紙
JACSHAフォーラム2020表紙
JACSHAフォーラム裏表紙
JACSHAフォーラム2020裏表紙

2/6 四股1000 二百八十五日目 身体的に読む

6名参加。東京、京都、沖縄より参加。本日のカウントは、安田登「野の古典」朗読、誕生日の報告、花粉症について、万葉集について、楽友協会おきなわの紹介、数字カウントなどで1000回。

JACSHA野村は、昨日に引き続き、安田登「野の古典」を読んだ。著者は、「身体的に古典を読む」ことを推奨していたが、四股を踏みながら音読することには触れられていなかった。四股1000は身体的に古典を読み、身体的に古典を聞く場でもあり得る。声楽家のあかねさんからは、夜中に万葉集を歌い出す夫に関する報告があった。万葉集は、愛欲と権力欲を誇示した歌もあれあ、高貴な人の行列が如何に臭かったかを歌う歌もあるなど、爆笑する内容が多いそうで、それが高らかに歌われると尚更とのこと。サトさんは昨日誕生日で、仕事を早くあがり、胃の薬などを購入したそうだ。花粉症対策も必要な季節。あかねさんは、鼻マスクを使っている。ウイルスには効果がないが花粉には効果ありとのこと。やっちゃんは、漢方やお茶(甜茶)。それぞれで花粉と向き合っている。内田樹の「日本習合論」の話も出た。JACSHA鶴見は沖縄でオンラインイベントの準備中で、最後の最後に参加。今日は、ホールから参加しようと思っていたのに、台本を忘れたために台本の準備に手間取り参加が遅れたとのこと。楽友協会おきなわのピアニストの方などを紹介してくださり、本番前の雰囲気をシェアしながら四股を踏んだ。

2/5  四股1000 二百八十四日目 朗読

5名参加。東京、京都より参加。本日のカウントは、数字カウント、詩の朗読(石垣りん)、安田登「野の古典」朗読、詩の朗読(茨木のり子)、板の間と畳の感触について、誕生日のお礼、花粉対策について、などで1000回。

JACSHA里村は、早稲田文学増刊(川上未映子編集)女性号より、石垣りん、茨木のり子の詩を朗読。里村の朗読を久しぶりに聞いたJACSHA樅山は感激する。昨年10月「オペラ双葉山 竹野の段」の上演以来、初めて、里村がポーランド語ではなく日本語で朗読四股を踏むのを聞き、竹野の風景が見えたと言う。里村の衣装、日差しの眩しさ、海の香りなどが蘇ったとのこと。また、竹野に行きたい。

JACSHA野村も久しぶりに朗読で、安田登「野の古典」の前口上を読んだ。能を鑑賞した高校生が「退屈で一生観たくない」と言った話から始まり、やる気が出ないことは、「ケガレ」によって引き起こされると考えられていて、ケガレを祓うために非日常である「ハレ」をしていく。ところが、現代は非日常であるはずの祝祭が日常に溢れてしまっていて、なかなか非日常になれない。さて、古典に、という話の流れが興味深く、続きをまた明日、読みたいと思う。

声楽家のあかねさんは、今日は畳の部屋からの参加。畳と板の間で感触が違う。マンションなので階下に振動が伝わっていないかも気になる。花粉症の季節だが、コロナでくしゃみがしにくい時代なので、薬で抑えるしかないと考える。地歌箏曲家の竹澤さんは昨日の様々な言語での誕生日の祝福へのお礼を伝え、整体へと出かけていく。本日は、サトさんの誕生日なので、職場で働いていて参加できないサトさんの誕生を祝う。

1/15 四股1000 二百六十三日目 登山

5名参加。東京、京都、大阪、沖縄より参加。本日のカウントは、大当利―豪傑山の実況中継、インドネシア語カウント、能の笛をうたう、日本語カウント、ポーランド語カウント、カエル語カウント、大文字山登山の話、オランダ語カウントで、1000回。

序二段の大当利大吉が勝利し、新年だとおめでたい気分になる。久々に参加のジャワ舞踊家の佐久間さんは、インドネシア語のカウントに合わせジャワ舞踊風の四股を踏む。地歌箏曲家の竹澤さんが、能の笛を口唱歌で、ヒャーラリ、トルロー、オヒヤラ、トルロー‥と歌う。カエル語は、ケロ、ゲロ、ゲコ、グワツなど、様々な鳴き方があった。ヒャーラリとゲコを同時に聞いてみたい衝動に駆られた。やっちゃんは、今週、2回も大文字山に登った。四股の効果か膝が楽。下山中の夕方、一人で登る近所のおじさんおばさんに遭遇すると、人間社会で疲れて山ですっきりするために登るのかと想像したとのこと。ちなみに、左大文字山の登山はしたことがない。いつか登ってみよう。

12/16 四股1000 二百三十三日目 日常の中の神髄

4名参加。東京、京都より参加。本日のカウントは、大学生の箏レポートについて、一ノ矢さんの竹野レポートについて、ポーランド語音読、数字カウントなどで、1000回。

地歌箏曲家の竹澤さんは、大学の授業で今年の学生に出したレポートから、かなりの手応えを感じたらしく、箏の魅力が伝わった喜びを覚えたという。例年は、箏を学んで教育活動にどのように生かすかなどの課題をレポートで書いてもらっていたところを、今年はシンプルにお箏の魅力についてとしたことも一因かもしれないとのこと。授業では、楽器をセッティングするところから始めて、自分たちで柱を立て、音階を自由に変えられる楽器であることを知ってもらうところから始める。ドレミで調弦して、各自が知っている曲などをお箏で鳴らしてから、古典の平調子に調弦し、古典を学ぶ。授業の後半では、物差しで演奏したり、ホッチキスで演奏するなど、独創的な表現を学生たちがして発表するなど、既存の奏法にとらわれない講義の様子も紹介していただいた。こんな授業が受けられる学生たちが羨ましいと思った。

JACSHA里村のポーランド語の音読を聞くのも久しぶり。音読中に、竹澤さんから「がんばれー」の掛け声が飛ぶのも、四股ならでは。掛け声だが、「よいしょ」は別にして、「よしこ」、「たふたふ」、「オシエムジェショント」などは、四股1000定番で、一年前には掛け声とは認知されていなかったが、今では自然に出る。

JACSHA野村と里村がリレー方式で読んだ一ノ矢さんの竹野レポートの原稿に、竹澤さんが涙した。派手な上手投げや記録も心に残るけれども、「日常のごく当たり前の中に神髄がある」という言葉がとりわけ印象に残る。竹澤さんが、JACSHAは一ノ矢さんと出会えて本当によかったね、と言った。本当にこの奇跡的な出会いを大切に、これからも四股を踏み、それぞれの道を進んでいこうと心した。

11/24 四股1000 二百十一日目 足裏を半分に折る

5名参加。東京、京都、沖縄より参加。本日のカウントは、「JACSHAフォーラム2020 『オペラ双葉山』とは何か」、数字カウント、忍者の散歩会報告、読売新聞朝刊などで1000回。

沖縄の冬は本土の秋くらいの感じで、沖縄の人は寒いと言うのだが、本土から来た人には暖かいと感じるらしいが、移住して2年目からは寒いと言いだすそうだ。「JACSHAフォーラム」は、保存することについて。『オペラ双葉山』を保存するとは?preserveinheritの違いについてなどの話を音読。大相撲の千秋楽の日に、地歌箏曲家の竹澤さんは、五十嵐さんという方が主催する忍者の散歩会に参加し、帝釈天のあたりを歩いた後に、荒川河川敷を裸足で歩きまくり、矢切の渡しで対岸に渡って後、さらに4-5km歩き、一日中歩きまくったが、教わった歩き方で歩くと全く疲れなかった。草むらを裸足で走り回るなど、子どもの時以来だが、昔の歩行を伝授されると自然に体が軽くなり、走り出したと言う。岡伯敬「不及先生千里善走傳」明和8年(1771年)に記された7つの歩行を五十嵐さんが伝授して下さったらしい。千鳥足も、足の親指を動かすとなっていたり、足の裏は平たい一枚の面のように感じるが、これを縦に半分に折ったり、横に半分に折ることができるとのこと。声楽家のあかねさんは、読売新聞朝刊の記事を読み、過去12場所のうち8場所で休場した二人の横綱への横綱審議委員会から注意が行われたこと、貴景勝が場所前に結婚していたなどのニュース。また、あかねさんは昔「忍者図鑑」を愛読していたとのこと。そのほか、孤独死の可能性についても話題に。JACSHA野村は、孤独死の第一発見者になった経験も語った。

11/19 四股1000 二百六日目 JACSHAフォーラム冊子到着

4名参加。東京、京都より参加。本日のカウントは、「JACSHAフォーラム2020 『オペラ双葉山』とは何か」音読、ストレッチの効果、映画『相撲道』についてなどで1000回。

JACSHA里村が編集・デザインしたJACSHAフォーラム冊子が今朝野村+里村宅に納品され、箱を開封。届きたての冊子を、JACSHA野村、里村は、冊子の手触りを味わいながら音読した。一ノ矢さんとの対談を聞きながら、Abema TVで大相撲を鑑賞しながら四股を踏む時間。地歌箏曲家の竹澤さんはダンサーの武元さんのストレッチに参加し、ストレッチの効果を実感しているとの報告。歌手のあかねさんが、映画『相撲道』を鑑賞の報告。中野のポレポレ座は混んでいて、映画の予告編やチラシに出会い、また映画館に行きたくなるとのこと。豪栄道が勝てる時は足の感覚やすり足の感覚が違うと言っているとのこと。自分が苦もなくできることを他人に教えるのは難しい、という話もした。歌を教えている時に、真似してくださいと言っても、4度でハモる特殊な音の取り方をする人もいるそうで、教えるのは勉強になる。

11/4  四股1000 百九十一日目 ツナ

6名参加。東京、茨城、京都、沖縄より参加。本日のカウントは、「四股1000」ブログより抜粋、数字カウント、後輩の受賞について、ツナ缶の恩返し、「オペラ双葉山」の構想、などで1000回。

JACSHA里村が編集のJACSHAフォーラム冊子。11月に完成の予定。JACSHA野村が「四股1000」ページの抜粋を読んだ。4ヶ月前の出来事が懐かしいと同時に、冬至には餅つき四股をと提案していたことを思い出す。ぜひ、冬至に実施したい。地歌箏曲家の竹澤さんの後輩が紫綬褒章を受賞したそうで、おめでたい。沖縄県ではツナ缶の消費量が全国平均の4倍だそうで、首里城の復興のために、はごろもフーズは1億円の寄付を決めたそうだ。ツナの恩返しである。沖縄ではツナ缶を箱買いしてお中元やお歳暮にするらしい。「オペラ双葉山」の構想を次々に読み上げた。多岐に渡るので、毎年新しい試みを実現しても、これから何十年とネタが尽きることはない。みなさんにJACSHAフォーラム冊子をお配りできる日が来るのが、本当に楽しみだ。また、権力や権威に近づいて自分を見失う人もいるので、忌憚のない意見を言ってくれる友人はとても貴重だ、という話もした。JACSHA樅山は、ホテルの床の硬さが絶妙だったそうだ。JACSHA鶴見は、沖縄から坂東への帰り道のつくばエクスプレスの車内からの接続で、四股は踏めないが、車窓の風景など、茨城の空気を伝えてくれた。竹澤さんからは、千鳥足四股の効果についての報告もあった。足が痛くて歩けないほどだったのが、千鳥足四股を数回踏んだだけで、痛みがおさまり歩けるようになったらしい。要研究。

10/29 四股1000 百八十五日目 楽器としての体

5名参加。東京、茨城、京都、沖縄より参加。zoomでの参加が二度目となる、合唱指導者の鶴渕先生と、ルルベ、ドゥミプリエ、グランプリエの準備体操から開始。本日のカウントは、竹野相撲甚句「竹野のや」「鶴亀」、日本語の数字、10/5JACSHAフォーラム、10/3JACSHAフォーラム(一ノ矢さん)、沖縄の天気と湿度と気温、フォーレ「レクイエム」対訳、野村誠世界初演作品《世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ》コンサートの感想、全員のカウントで1000回。

JACSHA野村が、城崎レジデンス中に行った2回のJACSHAフォーラムの書き起こしを音読した。10/5は城崎国際アートセンターの吉田さんと橋本さんがゲストだった。與田さん、レジェンド準ちゃんとの竹野相撲甚句を通した交流が思い返される。10/3は一ノ矢さんがゲスト。四股は考えないのが大事、考えないための四股である、四股は自分との対話である、という力強い教えをいただく。

JACSHA鶴見は竹野相撲甚句でカウント。「竹野のや」は、全国的には「一人娘」として親しまれている相撲甚句。これが竹野バージョンの歌詞となっているのが面白い。句余りというのか、はじめの方の節付けがイレギュラーのため、難しいのを攻略し、今日初めて歌ってみたそうだ。野村が読んだ、レジェンド準ちゃんとのエピソードに影響されて、準ちゃんが担当していた「鶴亀」も歌った。

ピアニストの平良さんは、フォーレのレクイエムの対訳を読んだ。主よ憐みたまえ、アーメン、などの言葉を聞きながら四股を踏むのは新しい感覚だ。開いた股関節がより一層緩やかに開きっぱなしになるようだと鶴見は感じた。

地歌奏者の竹澤さんは、昨夜開催されたコンサートで、野村誠世界初演作品《世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ》を聞いた感想を話した。曲も素晴らしかったが、楽器が良かったと、楽器の重要性を強く思ったようだ。毎日四股を踏んでいると、自分の体を楽器のように感じることがある。野村の体調が良くなって来ているようでよかった。

10/17 四股1000 百七十三日目 四股と声

8名参加。東京、京都より参加。運足について、地歌「海老」、読売新聞より読書について、ポーランド語音読、カウント、カウント、四股と発声について、地歌「涅槃」、「蚤」、四股と呼吸の通り道について、全員で1000回。

城崎レジデンス中に、一ノ矢さんから教わったこと。相撲の運足で「すり足」という用語が使われるようになったのはこの50年ほどのことで、昭和初期の本には「すり足」という言葉はなく、代わりに「千鳥足」という言葉が登場する。雪駄や下駄も引っ掛けて歩くとのこと。確かに、「つっかけ」とは足の指先に引っ掛けて履く履物もことを言う。地歌箏曲家の竹澤さんは、昨日大きな四股を1000回踏んで足に負荷がかかり筋肉痛とのこと。

ソプラノ歌手のあかねさんは、ミュージカルの指導で多忙な日々で、本番直前のホテルから参加。ホテルで配布していた読売新聞から、読書に関する記事を読む。読書とは他人に考えてもらい自らの思考を停止するという人もいるが、人といかに共感するかを育む機会でもある。舞台の仕事やワークショップなどをすると、そうした共感の大切さを痛感するという。JACSHA里村は、ポーランド語を音読。昨日、JACSHA野村が読んだデタラメなポーランド語と違って流暢に読む。やっちゃんが足を高くあげながら大きな四股を踏む。体が柔らかく羨ましく思う。JACSHA樅山がやっちゃんの家に滞在中で、(画面の外側でも)二人の姪とともに四股を楽しんでいたようだ。

四股と声の関係についても興味深い議論があった。竹澤さんは四股を踏みながら発声をすることで、声がよく出ていたのが、しばらく四股をしていなかったことで、声の出が悪くなったとのこと。四股の大切さを痛感したそうで、今日は地歌「海老」、「涅槃」、「蚤」を歌った。里村は「オペラ双葉山 竹野の段」で四股を踏みながら竹野町史を音読した。四股を踏まないで読む時に比べて、四股を踏んでいる時の方が腹から声が出ていて、説得力があった。あかねさんによれば、四股を踏むことで、呼吸の道が太くなる感覚があるそうだ。以前、貴乃花部屋を見学した時に、稽古の最後にヘトヘトになった時に、四股を踏んでいる時の掛け声に唖然としたそうだ。あとで力士に聞くと、「疲れすぎて腹からじゃないと声が出せない」とのこと。それですごい響き方がしていたのかと合点がいったとのこと。2014年に回向院で「レッツ相撲ミュージック」のワークショップをした時も、参加者の人々がほんの数秒腰割りしただけで、声がよく出るようになったことに驚いた。四股は声楽のトレーニングとして有効という新たな視点を得た。