7/7 四股1000 七十一日目 割る

 8名参加。東京、茨城、石川、京都、沖縄より参加。本日のカウントは、モリコーネ「続・夕陽のガンマン」、木村朝之助さんとJACSHAのトーク「岩槻と相撲と音楽2017」、「説経節」(伊藤比呂美現代語訳)、チュツオーラ「ブッシュ・オブ・ゴースツ」(橋本福夫訳)、宮城道雄三味線練習曲「かすみたつ」(二上り)、日本語のカウント、江戸菅攪、全員のカウントで1000回。

 連日JACSHA野村が音読している、行司の木村朝之助さんとJACSHAとのトークでは、立ち合い。二人の力士の息があってぴったりと立ち合いと、軍配を引くときのタイミングがバチンと合うと気持ちいいそうだ。行司の土俵上の役割は、勝敗の裁きよりも、取り組む二人の力士の息を合わせることが重要なのだ。手付きが不十分でも、気持ち良く合った時は止められないという。これを聞いた時以降、大相撲の立ち合いの見る目が変わった。ヨーイドンのような合図はなく、阿吽の呼吸で立ち合うことは知っていたが、それを導く役は行司さんで、二人の力士でなく、三人がぴったりと合う、短いトリオ作品の第一音なのである。次のキーワードは「割」(わり)。割は、取組や取組表のことを指し、取組を決めることを「割を割る」(わりをわる)といい、割を割る所を「割り場」という。取組は力士を東西の二つに分けるので、割る、という表現をするのだと思うが、なんとも独特な相撲用語だ。相撲の現場では、取組表とは言わず、「割」と一言で済ます。四股を踏むときには腰を「割る」といって、腰割りの姿勢が重要になる。割を食うなど、日常生活にも「割」がつく言葉は多い。「割り場」での行司さんの役割も重要だ。続きが楽しみだ。

 毎日四股を1000回踏む生活を続けていると、稽古休みの日や自分が不参加の日でも、体がウズいてしまって、一人でも四股を踏んでしまうメンバーが増えてきた。これまでは、四股1000の収録ビデオを見ながら1000回踏む、ハッピーロンリー四股の実践、空港や電車、ホームでのゆったりとしたバレないサイレント四股をするメンバーもいたが、最近は自宅だけでなく、場所や機会も様々になり、大胆になってきた。読みたい本を読了するまで踏み続ける、待ち合わせの路上で踏み続ける、就寝前の追い四股、焼き鳥が焼けるまで待ち時間中の四股、どこでも踏むので怪しまれる、など、周囲にバレないサイレント四股ではなく、惜しげもなくどこでも割る、踏む、日常生活の風景に溶け込んだ四股生活が始まった。

 今日は七月七日。旧暦七月七日は、相撲にゆかりのある日だ。野見宿禰と当麻蹴速の相撲、相撲節会も旧暦七月七日に行われた。昨日の稽古休みの日には、JACSHA世話人里村が「耳なし芳一」(ラフカディオ・ハーン)を読みながら四股を踏み続けていたことから連想して、夏の納涼四股のお楽しみとして、JACSHA鶴見は今日七月七日から四股怪談(よつこかいだん)集を綴り始めた。一歩一歩踏むごとに涼しくなる、コワ〜い四股怪談(よつこかいだん)。隠れ四股たんの歴史とともに、話は増えていくという。

四股ノオト
7/7 四股ノオト

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